BS世界のドキュメンタリー「サイゴン陥落 緊迫の脱出 後編」を見る

パリ和平協定を破って南へ進軍、首都サイゴンに迫る北ベトナム。アメリカ人を脱出させる計画を極秘裏に策定していたアメリカ大使館は、用意した3つの計画のうち最悪のシナリオを採用せざるをえなくなる。大使館からヘリコプター輸送で脱出させる作戦だ。1975年4月30日、サイゴン陥落という歴史的な瞬間に至る最終局面が克明に描かれる。

サイゴン陥落 緊迫の脱出 後編 | BS世界のドキュメンタリーNHK BS1
http://www6.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/?pid=150429

ヘリクラスタには有名な「米海軍艦上からのヘリ突き落とし」の背景がよく分かる番組。

アメリカ人脱出の最終目標は「米大使の退避」であって、南ベトナムの人たちの救出ではなかったというのは初耳。

中には、南ベトナム軍のヘリパイが「自分たちの家族を乗せた、南ベトナム軍から奪ったヘリで着艦する」という事態も発生。

しかし、北ベトナム軍の戦車が米大使館に迫る状況になり、米大統領は救出作戦の終了を決断。大使館を警備していた最後の海兵隊員11名がCH-46に収容され、作戦は終了する(最も米ジャーナリストは残っており、すべてのアメリカ人が脱出したわけではない)。

この最後の海兵隊収容のシーンは、本人たちの証言からかなり緊迫した状況であることがわかって、見ているわたしも少し緊張した。

見終わってみて大小様々なヘリ(UH-1・CH-53・CH-46・CH-47)がよく墜落や衝突もせず、作戦を終了できたものだと感心した。