人間は間違える

労働災害が発生した場合、災害をおこしてしまった人を責めてしまうことがある。

一見正しい好意に見えるが、間違いでもある。なぜなら「人間は間違える」ものであるという本質を無視しているからである。

労災が起こってしまったあと、なにをするのが一番大事かといえば、同様の事態が生じるのを防ぐことである。

このためには「人を責める」のではなく「事故を分析」することが必要だ。

会議などで、労災の関係者を名指しで非難することなど本末転倒である。当事者が萎縮してしまい同様事例再発防止の手がかりを得るのを難しくしてしまう。

どんな事故が起こったか、ではなく何故起こったかを探らなければ同様の問題はまた発生するだろう。

「気を引き締めて自分の感性を研ぎ澄ましていれば事故は起きない」というような精神論は何の役にも立たない、ただ事故を隠すような体質を助長する体質を生むだけだ。