「射撃」という言葉からみる、自衛隊の抑制的な姿勢

AH-1Sの出動での最初の命令は「巨大不明生物への『射撃』を開始せよ」というものであった。

「攻撃」でなく「射撃」というところにポイントがある。

攻撃というのはその内心にある「動機」である。

対して「射撃」というのは、武器を操作する機械的な「動作」を指す。

だから「射撃」という言葉自体に、動機はないのである。

全体的にこの姿勢は貫かれていて、あくまでも命令は「射撃」である。

ただ、冒頭の命令の中止を告げる際に指揮所は「攻撃中止」と述べている。

それに対しAH-1Sはなぜか「了解、射撃中止、退避する」と返答しているところだけが若干不自然。