1960年代の米陸軍ヘリパイロット養成ドキュメント

1960年代といえば、米がベトナムに介入しだしたときである。

ベトナム戦争では米軍は大量のヘリコプターを投入した。

となると「ヘリパイロット」も大量に必要になるわけで、本動画はそのパイロット養成のドキュメンタリーである。

ベル47から始まってUH-1にいたるまでの訓練課程をかなりざっくりと表現している。

ベトナム戦においてはヘリは、補給、偵察、救護に加えて兵員の空輸に用いられた。

敵はジャングルを駆使してゲリラ戦を仕掛けてくる。

トンネルを張り巡らせているため、爆撃も効果がない。しかも作戦地域は木が生い茂る山あり谷ありの場所でありトラックや装甲車で移動することが困難である。

「もしかして対ゲリラ戦にヘリコプターを使ってチャチャっと兵員を送り込めば楽勝じゃね?」と考えたかどうかはわからないが、とにかく軍が目を付けたのがヘリである。そして生まれたのが「空中機動歩兵」という概念。

それにうってつけだったのがヘリコプターというわけだ。これがよかったのか悪かったのか……

確かにヘリを使えば、敵出現地点に自兵力を比較的短時間で大量に投入できる。

ところがゲリラ戦というのは思ったより厄介で、いくらヘリを駆使しても撃退できないことが次第に明らかになってきた。

しかも、ヘリというのはまだ脆弱な存在であり敵の対空砲火で撃墜されることも多くなった。

結局、当時の最新装備であるヘリを使ってもゲリラを制圧することはとうとうできなかったのである。

かくして大量に投入されたヘリは、最後にはベトナムから避難する米国民の輸送に使用されたあと、着陸した艦船から海に捨てられることになる。