「M4CQB」はどのように生まれたのか?

東京マルイ M4 CQB 10歳以上電動ガン ライト・プロ

東京マルイが販売している「M4CQB」について書きたいのであるが、まずはこの名称について。

正確に言えば「M4A1 Close Quarter Battle Receiver (CQBR) 」となるだろう。

その潮流はどこから来たのか? こりゃ「コルトM4コマンドー」だろうなと思われるだろうがさにあらず。直接の関係はない。コルトM4コマンドーについても書きたいのだがそれだけで死にそうなのでこれは別の機会に。

さて、そもそもの始まりは1989年にSpecial Operations Special Technology (SOST) Modular Close Combat Carbine Projectなるプロジェクトにさかのぼる。

これは海軍の組織(Naval Surface Warfare Center Crane Division)によるものであった。

クローズコンバットカービンプロジェクトとあるから、閉ざされた狭い場所で扱いやすいよう、M16の銃身をより短くさせようとしたと考えられる。

そしてそれが、アメリカ特殊作戦軍向けのM4A1の能力改善を目指した SOPMOD(Special Operations Peculiar MODification)に引き継がれた。

このSOPMODには1と2があるのだが、なぜだかわからないが2の段階でM4A1 CQBRの開発はSOPMODから外れた。

以後海軍がM4A1 CQBRの開発に当たった。

この流れで見ると、海軍が最初から考えていたカービン案を完成したとも言えなくもない。

それにしてもどれだけ銃身を短くしたかったのか。その熱意はどこから来るのだろうか?

M4の銃身は約37センチ。「コルトM4コマンドー」は約30センチ。そしてM4A1  CQBRは26センチ。コルトM4コマンドーではだめだったのか。この4センチが大事なのか。

銃全長で見れば約76センチ(ストック伸長時)ストックを引き込めば68センチ。MP5A2(固定銃床型)は68センチだから、サブマシンガン並みの長さしかない。

さて海軍はこれをどのような目的のものに使用したいのだろうか?

要人警護・市街戦・室内戦闘そして「艦船捜索」である。

確かに狭い艦船内では取り回しは重要だと思うが、5.56ミリ弾だと威力ありすぎではないだろうか? 補給という観点からすると統一したほうがいいだろうが、すでに拳銃弾として9ミリがある。それではだめだったのだろうか?

いろいろと疑問が尽きない。